響 side


あ~だるいなあ。
俺の名前は、澤島 響 (さわしま ひびき)。
これから入学式なんだよな~
ほんと式とか先生の話とか長くてうんざりする。

「いってきまーす」

俺は入学式が終わってから部活があるから親とは別行動。
なんでこんな日まで部活あるんだよ
一応これでも野球部です。
学校には40分程度でいけるんだけど長い…。道のりが長い…。
そんなこんな言ってたら、ついちまった。
意外と早かったな
自転車を指定の場所に置いて、クラス分けを見に行く。
えーと、澤島…。あ、あった。2組か。
1年のクラスに行くと、どこのクラスもシーンとしていた。
みんな緊張してるんだな…。

ガラガラ…。シーン…。

俺はすぐさま席について静かに座っていた。
すると、すぐ廊下が騒がしくなってきた。
笑い声は大きくて、だけど声はかわいいのと、静かだけど何かしゃべっている。
廊下側の席だからすぐ聞こえる

ガラガラ…。

ドアの方を見ると、色白女と声デカ女が入ってきた。
こいつらか。うるさかったのは。

「静かだね…。」

声デカのほうが言う。
そりゃそうだ。入学式に騒ぐやつがどこにいる。しかも1年だぞ。
そー思いながらそいつを見ていると、急にキョロキョロしだして目があった。
俺はとっさにそらした。
なんだ、心臓がバクバク言ってる。
顔普通にかわいい…。
そう思っているとだんだん人が増えてきて、廊下は少しザワザワしてるがクラスはシーンとしている。

「え、こと?」

ん?なんだ?また声デカ女か?
見てみると、声デカ女が後ろをふりかえっている。
え、ことって声デカのことか?
ことって名前なんだな。

「え、かすみ?!」

うるせ、騒ぎ出しやがった。
まーでもなんか1年楽しくなりそうな気がしてきた。