「ん、出来たよ!」

「ありがとう!!」

私は遥真が好きだ。でも、気づいたのが遅すぎた。

だって……

「あ、遥君!おはよう!」

教室に向かおうとしたら後ろから女の子の声がした。

「紗由ちゃんおはよう!」

彼女は早坂紗由里(ハヤサカサユリ)さん。遥真と同じクラスで、遥真のことが好き。

遥真もこの子のことが好き……私とは違う。そんな感じが伝わってくる……

「じゃあ、私行くね!」

「あ、うん、」

私はその場にいるのがつらくて逃げた。