「シャワーだけでも浴びたら?」

「いや……無理……」

クローゼットにしまってあった大樹のTシャツと薄手の半ズボンを持ってきて、彼の側に置いた。


「ねえ灯里、やってよ」


そう言って子供みたいに両手をあげる。着替えの合図だ。


「しょうがないな」と言いながら、私は大樹の服を脱がせる。

スラックスを脱がそうとしたら、大樹が両足を天井に向かって浮かせるように上げる。

その仕草がなんだかかわいいなって思った。


「隣に来て」

言われた通りに大樹の隣に潜り込むと、大樹が私に覆いかぶさりキスをしてきた。

私の髪の毛を撫でながら丁寧に。


「大樹、好きだよ……」


大樹は最後に軽く私の頬にキスを落としてから、力尽きたように眠ってしまった。