部屋の電気をつけたままでソファに寝そべった。秒針がチクタクと時を刻む音を聞きながら大樹のことを考える。


時間が経つたびに不安になるのは、やはり片思いだからなのかな。


油断をすると涙が出そうになるから、ぐっと歯を食いしばった。

ここで泣いてしまうと、今の大樹との関係を私自身が否定することになると思うからだ。

私が切なさに耐えきれずに音を上げた時点で、大樹があっさりと私から離れていくのなんて目に見えている。


自分に対して強がるだけでは意味なんてないけれど、それでも気丈に振る舞っていないと簡単に関係は壊れてしまうほど、私達を繋ぐ糸は弱いのだ。


携帯は大人しくテーブルの上に置かれている。