「とにかく報告。そんなことだからさ、俺らに気を遣ったりするなよ」

結局、ヒロは東高校を受験することになった。

成績は少し落ちたと話していたが、目標を高く持つことで勉強にも身が入るから、浅倉のことを考えずに済むそうだ。


一方で、浅倉とは直接話はしていないけど、遠くから見た感じでも、わかりやすく落ち込んではいないようだ。


もっとも状況が状況なだけに、俺もそこまでこの二人に構っている暇はない。


私立の受験は2月の中頃に控えていた。あれから母親に塾に通うことも薦められたけど、俺はそれを断っていた。

入学する予定のないその高校のために、わざわざお金を払ってまで塾に通おうとは思わない。まあ参考書程度のお金は請求したのだが。


とにかく私立受験は力試しのためだ。自分一人の力で挑戦してみたい。