結局あれから大樹とは会えないまま、同窓会の当日を迎えてしまった。

誘いを断られた日は散々泣いたけど、私もそこからは変に開き直ってしまい、彼についてはだいぶ投げやりになっていた。

わざわざ別れを告げなくても、このまま会えなくなってもいいかなって思っているほど。


今日は中学生の部活が終わる三時から、校庭でタイムカプセルを掘り起こして、夜からは同窓会が行われる予定。


中学生の頃は歩いて学校に行っていたはずなのに、もうこの距離をわざわざ歩いたりはしない。

車でマナを迎えに行って、二人で双葉中学校へ向かった。


校舎が見えてくると同時に、カプセルを植えた桜の木も見えてくる。

校門が近づくにつれて、私の胸もだんだんと高鳴っていった。


「結構、人来てるみたいだね。あっ、あれ中井先生じゃない?」

「うわあ、ホントだ。ずいぶん年取ったみたいだね」