「だけどあっかの話を聞くと、大樹くんのことは好きにはなれないよね。

あっかが大樹くんを好きって知ってるんでしょ?


合コン開くのも有り得ないって思っていたけど、あっかのことなんてずっとほっといてたじゃん。

しかもさ、あいつらただ食いしてったよね」


いたずらっぽく笑うマナにつられて私も一緒になって笑った。


「ごめんね、あっかの好きな人なのにボロクソ言って」


私は首を振る。

そういえば中学校時代は、マナに好きな人の話なんてしたことがなかったな。

だから今こうして話すことが新鮮に思える。


「あーあ、大樹のことなんてもうやめちゃおっかなぁ」

お酒のせいでなんとなく投げやりになってしまい、本心ではないものの大きなため息と一緒に何気なく言ってみた。

どうせしばらく大樹からは連絡が来ない気がするし。