「やっぱり宮西も好きな人と来たいとかって思うの?」

星座が映し出されている暗幕を見つめたまま、急にぼそっとヒロがつぶやいた。


「ここにってこと?

うーん、どうだろう……私は作っているところ見てるからなぁ」


なんか今、気まずいムードが漂っている気がする。

手の平は汗ばむし、気がつくとまばたきも増えている。


暗くてよかった……

落ち着かないところをヒロに見られなくて済む。


「あのさ。宮西って、まださわ……」


ヒロがなにかを言いかけてやめた。


「……え?」