俺の報告を受けた基地の職員は、あちこちでバンザイを繰り返しMK2の勝利を喜んだ。

だが機体の修理に忙殺されるおやっさんや千里の姿を遠くから見守っていた有明と猪野は

「これから先このレベルの怪獣が出てきたらどうなるんだろう…」

「そうだな…MK2は事実上壊滅と言った被害を受けた訳だ。たかが怪獣一体始末するのに…僕は、これを恐れてたんだよ」

有明の言葉を裏付けるように今回の作戦に参加したMK2の戦闘機17機中無傷の機体は皆無であり参加しなかった3機と練習機2機のみの残存兵力になってしまった。

「今後これ以上の怪獣が現れたら日本は大丈夫なのだろうか?」

戦い終えた戦闘機の残骸をいつの間にか傾いた夕陽が赤く染め慌ただしかった1日の終焉を告げていた。