新選組と最強少年剣士

芹沢鴨。


前の実質最高責任者であった局長が死人となった今、新選組の最高責任者は近藤勇。


局長 近藤勇 副長 土方歳三 総長 山南敬助


これが現状のトップ3。


大事な時期、隊士が浮わついては困る。


変わろうとしている新選組。


前のトップがいなくなり、その犯人も捕まっていない。


そしてトップが変わり、まだ悲しみもある。


気持ち的にも、隊士の覇気が少し落ちているのはある。


情報が漏れては面倒だし、間者は排除したい存在だ。


「お前が北凪の監視を取るために、持ってきた交渉があったろ」


「間者と思わしき情報を書いた紙ね」


「ああ、それだ。それを見て、山崎と島田とで調べさせたんだ。どうせ、お前も北凪に調べさせてたんだろ?」


「フフッ、まぁね」


「だが‥‥‥遅かった」


「!」


土方さんの言葉に目を細める。


遅かった‥‥‥か。


伏せた土方さんの顔に対し、僕は意地の悪い笑みを向けてやった。


「誰か‥‥‥襲われたんだ」


「!」


一瞬驚いた顔をした土方さんは、すぐに僕を睨み付けてきた。


フンッ、まぁまぁましな顔はするようになったかな。


「おめぇ‥‥‥知ってたのか?」


「いや?ただ、間者の皆さんはそろそろ動くだろうな〜って予想してただけだよ」


「それを誰にも伝えなかったってのか」


「確証もなかったしね。それで?その襲われた人は?」