新選組と最強少年剣士

「俺はこの新選組の副長、土方歳三だ。お前の名は?」


「決まった名はないんだが‥‥‥」


「どいう意味だ?」


「俺は親からもらった名を捨てたんだ。だから正式な名はない。仕事用の偽名は幾つか持っているが」


土方の眉間に皺がよる。


困ったような表情をする男に、剣壱がお茶を飲みながら言った。


「好きなやつ使えばいいと思うけど。ほら、川下伊朔とか松永誠一とか‥‥‥ズズッ」


「そうだな……じゃあ、紅 龍美(クレナイ リュウビ)」


「っ‥‥‥!?、ゴホッ、うぇ、ゴホゴホッ」


男‥‥‥紅龍美がそう言った瞬間、剣壱が大きく咳き込んだ。


どうやらお茶が喉にあたったらしい。


「紅 龍美?」


「紅葉の紅に、難しい方の龍。それに美しいと書いて、紅龍美」


「随分と大層な名前だな」


「そう思うか?この名をくれたのは、ここにいる剣壱さんだ」


「!、剣壱が?」


「ク〜ラ〜ウ〜ン〜!言うなよ!」


「なぜだ?」


「というか、なんでそれなんだよ!?他に偽名いっぱいあるだろ!?」


「1番気に入ってるからだな。それに、偽名を使うのも失礼だろう」


剣壱が顔を真っ赤にして講義している。


土方は、剣壱が名付け親ということにひどく驚いた。


産みの親からの名前は捨てた。


そして、紅は「偽名を使うのも」と言った。


ということは、この名前は偽名ではないということだ。


「改めて、紅 龍美だ。年は23。今年で24になる。剣壱さんの部下で、主に二刀流を使う。仕事であれば、拷問でも暗殺でも情報収集でも、何でも請け負おう。質問があれば、答えれる限り答えるが」


「‥‥‥その赤い目は生まれつきか?」


「そうだな。アルビノ‥‥あ〜、病気とは少し違うが、生まれつきだ。身体のどこもいじったりはしていない」