バタバタと忙しい音に目を覚ます。
すぐに小太刀を持ち、寝巻きのまま音の方へ向かう。
屯所の入り口につくと、そこには血を流す隊士が数人いた。
僕はその場にいた土方さんに声をかけた。
「土方さん、何があったんですか?」
「剣壱か。斬り合いになっていたのを止めようとしたらしい」
「‥‥‥例の、人斬り??」
「知っていたのか。そいつと‥‥‥銀狼夜叉だ」
「!」
白凰か‥‥‥!!!
水霧白凰。
銀狼夜叉の通り名をもつ、長州藩士の用心棒だ。
白凰と打ち合えるほどの人斬り‥‥‥
「詳しいことはまた後で聞きにいくね。隊士たちの治療を手伝ってくる」
「ああ、頼む」
土方さんの了解を得ると、僕は座り込んでいる隊士に駆け寄る。
斬られているのは腕だが、出血が酷い。
そうとう深く斬れている。
手拭いを取り出し、傷口を強く結ぶ。
「支えになるけど、歩ける??」
「頼、む」
1人の隊士を抱え、部屋に向かう。
こういう時にこの身体は少し不便だ。
本当は背負ってやりたいんだけど‥‥‥
隊士を抱え、部屋に行くと立が忙しなく働いていた。
山崎さんや島田さんを含めた、監察の人たちが治療をしている。
「隊長!」
「立、この人もお願い。何か手伝えることはある?」
「その人はあちらに寝かせておいてください。そうですね‥‥‥今は特には」
「了解‥‥‥よっと」



