「ひっじかったさーん!!!」
スパーンと勢いよく襖を開ける。
跳ね返らない、だが全力で開くという絶妙な力加減だ。
すごいだろう??
‥‥‥‥‥‥ゴホン、どうでもいいな。
「剣壱‥‥‥」
「外出許可ください!」
「静かに開けろ。それと、入る時はいったん声をかけろとあれほど‥‥‥」
「入ってないよ?」
にっこりと土方さんに笑って見せる。
そう、部屋には入ってない。
ただ襖を開けただけなのだから。
え?屁理屈だって?
百も承認さ!
「何か用事があるのか?」
「いや?気分転換」
「‥‥‥そうか。それで、気になったんだが」
「???」
「お前、そんな羽織持ってたか?全く背丈が合ってないが」
「ああ、これ?起きたらかけてあった」
「はぁ?」
「誰のか知らない?」
土方に後ろを向いて羽織を見せる。
羽織は僕の膝下まである。
地面にはついてないよ?
「いや、見たことないな」
「そっか」
「というか、誰かもわからないものを普通着るか?」
「いやぁ〜‥‥‥何となく?」
「はぁ?」
「何か、手放したくなくて‥‥‥」



