目を覚ますと、藤堂さんの部屋にいた。
黒い羽織を被せられている。
「あれ?何、してたっけ……?」
酷く頭が痛い。
あれ?本当に何したっけ。
主計に変なこと言われてむしゃくしゃして……
「というかこの羽織、誰のだ」
手触りがよく、少し艶がある。
そしてうっすらと、鳥の羽のような模様が一部分にあった。
綺麗だけど‥‥‥こんな羽織持ってる人、この新選組にいるか?
新選組ってどっちかと言うと貧乏だし‥‥‥
近藤さんって感じでもないし‥‥‥
「‥‥‥‥‥‥ん〜‥‥‥?」
と、いうかだよ。
本当にさ、なんで僕は寝てるんだ……??
確か外に出ようと土方さんの部屋に行こうとしてたはずだ、よね?
起きたら謎の羽織を被って寝てたとか。
え?待って?
ちょっとホラーじゃね?
「と、りあえず、」
何か背筋にはしったような気がしたけど気のせい気のせい。
怖くないぞ。
お化けなんて非科学て……
僕がタイムスリップしてる時点でダメだわ。
「…………あ、」
羽織をマントのように着けてみる。
何か温かいぞ。
やっぱり高級な布だったりして。
マントみたいに胸元に細い紐みたいなのがあるから落ちない。
「…………ふむ」
何となくだ。
何となくこれが気に入ったので、このまま僕は部屋を出た。



