新選組と最強少年剣士

すごく悔しそうに畳を叩く平にぃ。


ふむ‥‥‥


恐らく、いや、これは叶がやったのだろう。


畳の足跡を見ればわかる。


問題は‥‥‥


「平にぃ、何で叶が暴れてたの?」


叶は普段大人しい性格だ。


別に勝手場に行って鍋をひっくり返すこともないし、食料も勝手に食べない‥‥‥よね?


たま〜にお魚が1匹消えてることはあるけど、
まぁ犯人分かってないし?


それに、この部屋にある僕の荷物には墨がついていない。


表面からしかわからないが、犬の縫いぐるみのくぅちゃんに汚れた様子はない。


「いや、それはその〜‥‥‥‥」


ふむ‥‥‥?


「平にぃ?」


「にゃ〜ん」


「あ、いてっ!」


早く言えと言わんばかりに、叶が平にぃの足を引っ掻く。


「にゃ〜」


「その‥‥‥な、お前の人形を触ろうとしたんだ」


「あの犬の?」


「そしたらこいつが‥‥‥」


墨をひっくり返した挙げ句暴れた‥‥‥と。


ほぅほぅほぅ‥‥‥


「‥‥‥‥」


「にゃ〜」


僕は無言で叶をすくいあげた。


墨がつく?


そんなこと関係ねぇ!!