新選組と最強少年剣士

ニコニコと〈不機嫌〉と顔に張りつけたような表情の立。


目が本当に笑っていない。


あれだなぁ‥‥‥


目が何よりもモノを言うってのはこういうことだよなぁ。


ていうか‥‥‥


「何で僕?」


「剣の腕が立ち、それも表向きは純粋な少年だからでしょう。

『そういう者は染めやすい』

隊長もよくご存知でしょう?」


白は何にでも染まる。


たぶらかすのも、騙すのも容易い。


気づいた時には、すでに嘘が事実になっているのだから。


「‥‥‥ハァ〜、知ってるよ」


よ〜く、ね。


勧誘。


でも、そんなことされた覚えはない。


あくまでも勧誘は任務じゃないし、後回しってことかな?


「リーダー‥‥‥」


立がどこか不安な顔をして僕を見ている。


何が不安なのかわからない。


剣の腕はたつのは自覚している。


だけど、もしも勧誘されたとしても乗る確率は完全に無い。


「立、そんな顔するなよ。大丈夫だから」


「リーダーはわかっていません」


「ハハッ!何言ってんの?自分のことは自分が1番良く知ってるよ」


「リーダー、どうかお気をつけて」


「‥‥‥わかったよ」


立があまりにも本気の顔をして言ってきた。


僕は安心させるように笑う。