『まみね、裕子に殺される前に
あたしに電話かけてきたんだ…』
神妙な面持ちで言う美和子に
俺はさも興味なさげに
ネクタイをはずしながら聞く。
『電話って?』
『春香が生きてるって…』
『?!』
『まみ、あの同窓会の後
春香を名乗る人物から手紙を貰ったみたいなの…』
『なんだよ!!手紙って!!』
興奮する俺に
美和子は
『やっぱり…春香のことだと恭一違うね…』
『はぁ?』
『ううん、こっちの話。
まみのお母さんにそれらしい手紙ないか聞いたけれどなかったみたいで
ほんとに春香からどんな手紙を貰ったまでかはわからないけれど
その電話貰ってからこんなことになったから
なんだか胸騒ぎがして…
それで恭一のとこにはなにか変わりがないかなって』
美和子はそれだけ言うと
手荷物片手に
『でも、大丈夫そうね!
登戸や和人も大丈夫みたいだし
私の思い違いだったみたい…
それに、恭一には関係ないもんね…』
そう最後に言い帰ってしまった。
