姉の痛みは私の痛み。

私の痛みは姉の痛み。



私達はあの時偶然に出会ってから
こうして痛みを共有してきた。



そして、その痛みが共通となり
互いを支えるにはなにもでもない形となり
10年と時を経てそれは『復讐』という言葉に変わり私達を支えている。



『冬香…しばらく会社には私が行くわ
あなたは体を少し休めて』



姉がお腹を痛みだしたら
しばらくは安静にさせないと姉が壊れてしまう。


『いいのよ…もう10年前のことよ
少しはあの時のこと乗り越えてるわ』

そう弱々しくいう姉。

私と違い気の強い姉だが
10年前に奴らにされた出来事のせいで
姉は今でもあの時の事を思い出しては
お腹を抑え苦しみだしてしまう。

明るく前向きに生き
私を救いだしてくれた姉をこんなにも苦しめ
私達から大切な物を奪い去った奴らのことは許せない。




例えどんなことをしても
1人1人私達と同じ苦しみを与えてあげるわ




『今度は私が冬香を助ける番よ…
だからゆっくりして』


『でも、春香!
春香が一番に奴らと接触多かったじゃない…あの時の事を思い出して取り乱したりしない?!春香だって苦しんだじゃないっ』


『いいのよ、そんなこと
10年経って変わったのは奴らだけじゃないわ…
それに裕子が犯した事件のせいで
どのみち下手に動けないもの
また計画を練り直すのに
奴らと接触してみるわ』


心配をする冬香をそう諭すと


『今日は寝ましょ…
冬香も奴らと接触して疲れたでしょ』


『えぇ』



私達は持っていたお茶を片手に
二人で寝てるダブルベッドに床をつく。



姉は、しばらくうなされていた様子だったが
私が手を握ったら落ち着いてすやすやと眠りについた。


姉と私をこんなにも苦しめる奴らの事は許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない











全員殺してやる