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『まさか、裕子がまみを殺すなんて思ってもみなかったわ』


ブランデー入りのお茶を飲みながら
姉に同じ飲み物を渡す。


姉は、それを受け取り
なんとも怠そうな表情で
先日の事を語り出す。


『全くっお陰で計画ずれたじゃないっ
警察にも事情聴取されるなんて
まだ警察には目立った行動で目をつけられたくないわ!』


鼻を鳴らしながら姉は持っていたお茶を飲み怒りを落ち着かせている。



『そうね…
今回警察は私達の事を疑っていなかったから助かったものの
出来れば私達の計画を成功させるには
接触をさせたいところだったわ…』


その言葉に全くっと言って同調する姉。


『にしても、裕子に取り入って
他の奴らの身辺調査や直接的に攻撃する役割を果たして貰いたかったのに
まさかあなたにこれ程友情を感じていただなんてね』


私の誤算が気にくわない様子の姉が私を横目にして言う。


『えぇ、誤算だったわ…
わざわざ警察まで悪かったわ…』


裕子のまみ殺しは誤算だった。

虫も殺さぬほどの臆病者がまさかまみを殺すだなんてね…

とんだ誤算よ、全く。

お陰で機嫌を損ねると面倒な姉に付き合う羽目になったじゃない


『でも、可哀想だったかしら。裕子。』


姉の言葉に思わずはぁとため息がでる。



『可哀想なんかじゃないわ
裕子は友達って言っときながら
ただなにもせずに傍観してただけじゃない!!』


思わず昔を思い出し感情的になって姉にぶつけると


『悪かったわ…
私も奴らにされたことを忘れたわけじゃないのよ。
春香の気持ちを無視して悪かったわ』


そう言うとお腹を押さえる姉。


『ごめんなさい、今のは感情的になりすぎたわ…これは私の誤算よ
冬香も辛いのに』



そう言うと互いにお腹を押さえる私達。