次第に春香の家に近づくに連れ
それは春香と無縁と思ったことを間違いだと思い知らされる。


騒ぎを嗅ぎ付けたご近所さん達が

『藤沢さん宅からよ』


と口々に話してるのを聞いて
俺は彼女の元へ急いで足を向けたんだ。



『はぁっはぁっ』



家の前に着いた頃には
規制線が張られ
消防署の団員が必死に消化活動をしている最中だった。



だが、無惨にも火は春香の家を包み込み
俺が着いた頃には春香の家は火の手に包まれた状態だった。