『あーあ、気乗りしなーい、今日は帰るわ』
『はっ?』
そう言って社長は鞄手に社長室から出ていってしまった。
パタンと閉じられた扉。
再び開かれ
社長が顔だけ出すような形で俺に
『あなたも帰っていいわ♪』
じゃっと言いながら今日は美容院なのと
再び閉じられた扉の向こうからでもわかるほど
社長はスキップしながら帰っていった。
『あの糞女っ!!』
まともに仕事しないで
最初からそのつもりなら
わざわざ出勤するなっつーの!!
俺はイライラしながら
乱暴に自分の鞄を持つと
会社を足早に去りそのまま帰路に着いた。
