友樹はしばらくすると、
叔母の子どもの誠(まこと)くんと遊び始めた。
誠くんは一人っ子なので友樹と遊ぶのが大好きなのだ。
誠くんは5才。
まだまだ手が掛かる時期だよね。





夕食も食べ終わり、お風呂にはいるときだった。

「僕、真紀お姉ちゃんとお風呂に入る」
と誠くんが言った

それに対して
「ダメダメ、お姉ちゃんと入るのは俺。」
と友樹が返した。


それで揉めている。
なんで?そんなに一緒に入りたいの?

叔母たちはなんか微笑ましそうにみているし。
助けてー

「3人で入れば?」
と叔母が助け船を出してくれた。

その手があった。でも、入るかな3人も。
大丈夫だね。多分。



3人で入っているとき、


「真紀ちゃんたち残るのか、ここに。」

「そうみたいね。あの3人見てると兄弟みたいなのにね。」

「仕方ないか。この家から離れたくないのかもな。」

「そうね。思い出がいっぱいだもんね。」

「頼ってきたら、
精一杯お姉ちゃんたちの分まで幸せにしてあげようね。」

「もちろんだ。杏子を嫁にしたときお姉さんたちには
いっぱい助けてもらったし、
誠もあんなになついているしな。」



と叔母たちによって繰り広げられていた会話は
私たち、姉弟は知らなかった。