両親のことは全て、叔母が東京に家族と来て
全てしてくれた。

私は友樹にずっと謝っていた。
友樹はずっとしがみついていた。



………………いつの間にか寝ており、
友樹もしがみついて寝ていた。

夢?と思い
リビングに行くと

叔母たちが居た。

あぁ両親が死んだことは夢じゃなかった。
少し期待していた。
いつもと同じように母がご飯を作っていて
父はテーブルに座り、新聞を読んでいる。
そして、私に気付くと「おはよう」と
言ってくれることを……。

夢、ゆめじゃない……私のせいで……

-ふわっ

えっ?私は叔母に抱きつかれていた。

「真紀のせいじゃない。大丈夫大丈夫。」

叔母は私の頭を優しく撫でてくれた。
まるで子どもをあやすみたいに。

「でも、でも、私がプレゼントしたから」

「じゃあさ、お姉ちゃんたちは喜んでなかったの?」

私は横に頭を振った

「違うよね。私も初任給でプレゼントされたら嬉しいよ。たまたま運が悪かった。
そういう運命だったのかもしれないし、
でもそれで真紀が自分を責めているとお姉ちゃんたちは安心して天国に逝けないんじゃない?
お姉ちゃんたちだって、可愛い二人を残して
死にたくはなかったと思うよ。」

「だから残った私たちは、
お姉ちゃんたちの分まで楽しまなきゃねっ!」

叔母の言葉に泣いてしまった。
私は自分のせいじゃないと誰かに言ってほしかった。
でも、自分のせいにしないと耐えられなかった。
これからの生活を……

これからは私が友樹を守らなきゃいけない。
お母さんたちの分まで。

私は顔をパンっと叩いた。
私がお姉ちゃんなんだからしっかりしなきゃ。


そんな様子を叔母、嬉しそうに眺めていたとは知らず。

「それでねぇ、相談なんだけど私たちと
一緒に住まない?」

「えっ?」

「来年には友樹が中学に真紀はまだ社会人に
なったばかりでしょ。心配で心配で。」

叔母には夫もいるし子どももいる。
というかさっきから近くにいる。家族で来ていたから。

「迷惑になるから、ごめんね。
ここで頑張る。友樹と二人で。」

「そう。迷惑じゃないのに……。
……でも、困ったら頼りにしてね。
私しか頼る人いないでしょ。応援してるから。」

私の父方の親戚はいない。
だから、叔母しか頼りにする人は居なかった。

「ありがとう。本当に困ったら頼るから安心して。」



「今日まで泊まっていくから。
叔母さん腕ふるっちゃうよ。真紀も夜ご飯手伝って」

「はーい。」


そっか、そんなに寝ていたか。

-ガチャ

「あっ友樹」

-ギュッ
友樹が抱きついてきた。
そうだね、まだ小学生だもんね。

叔母がしてくれたみたいに優しく頭を撫でた。
『大丈夫大丈夫。お姉ちゃんがいるからね。』
と心で呟きながら。