止まない雨はない



「友樹ー本当にごめんね!」
夜に家に一人だなんて!
でも、断れる雰囲気では無かった。

「だからー大丈夫だよ!姉ちゃんは心配性だなー」
確かに友樹はしっかりしてるんだけど、
友樹にもしものことがあったら……って思うと
そしたら、私は生きていけない‼

「本当にごめんね!なるべく早く帰るから!
ご飯は用意したからね!」








で、私は優介のお父さんにいわれたお店に来てるんだけど
なにここ!?

スッゴく豪華なお店!
私は一生来れないお店だろうな

しかも、案内された場所個室!?


はぁー早く帰りたい


「すまないね。待たせたみたいで」

「いえ、全然大丈夫です。」
多分、ほとんど待ってないんで

「そうかい、じゃあ本題に入るけど。」
-ゴクリ

「優介と別れてくれないか」
………………っ!!

「ちょっと待ってください!なんでですか!」

「優介は次期社長なんだよ。
君みたいな子とは育ちが違うんだよ。わかるかい?」
優介が次期社長ー!?そんなの聞いてない!
違う!関係ないんだよ!私には!

「優介には立派な婚約者もいる。優介がこれから社長になるとき君は何が出来る?」

「それは……」
確かに何も出来ない……。

「社長になるには妻の支えが必要だ。しかもちゃんと会社のことを理解出来る妻がね。君に出来るかい?保育士をしてて、経営のことを全く知らなくて、しかも小学生の弟がいる君に」
っ!なんで友樹のこと!?

「勿論調べさせてもらった。とはいえ愛する人と別れるんだ。時間をあげよう。1週間だ。来週保育園に行くからその時に返事を貰おうか」
そんなっ!






頭が真っ白になり、どうやって家に帰ってきたのか、
いつのまにか家のリビングに居た。