猫な私の甘い恋

私は愛ちゃんの耳元で囁いた。

「え?」

話の内容が分からない愛ちゃんは私に問う。

「なんでもなーい。」

誤魔化しながら、颯さんの横に並ぶ。

今日の祭りは楽しみだなぁ。

          ○

「あっ!あれ捕って下さい!」

私が指を指した方に赤い魚のようなものがいた。金魚だ。

「麗ちゃんは金魚が欲しいの?いいよ。捕ってあげる。」

「颯は捕らなくていいよ。僕が捕るから。」

あ、彪。いたの?

私と颯さんの間に入ってきた彪が言う。

「え、いいよ。私、颯さんに「麗は黙って。」

私の言葉は彪の言葉でかき消された。(勿論小声です)

私の扱い酷くない?