午前10時頃。私たちは屋上で自分たちのことを話していた。
 
 蓮は私の一つ上で、体が弱くあまり学校に来れていなかったという。最後の思い出作りにでも。と今日はここに来たらしい。そしてここで最期を見届けようと考えていたという。


 なんとなく、温度が上がっているような気がする。
 最期の時まで、あとどれくらいだろう。


 屋上で寝そべり、腹が立つくらい青空を見る。雲は美味しそうなソフトクリームの形があった。それを見ていたらぎゅるる...とお腹が鳴った。聞いた彼は私の方を見て頬を赤くしてプクク...と笑った。

「お腹すいたの?」

 寝そべる私の顔を覗いて彼は言った。

「あの雲がソフトクリームに見えたの」
「どれ...うーん...奈穂って頭の中お花畑だな...全然わかんねぇ」