-次の日-

『今日から毎日祐也様に会うと考えるだけで緊張しちゃうぅ〜!よし、平常心。平常心。』
カノンが深呼吸をして角を曲がった瞬間、運悪く祐也とばったり。
『えっ、うそ!?どうしよう。しかもなんか機嫌悪そう…』
祐也は寝起きの顔だった。でもどこか怖いオーラが出ている。そう、祐也は寝起きの時は機嫌が悪いのだ。
『どうしよう。戻るべきか、いやこのまま通るべきか。どっちだぁ〜?』
カノンが考えていると、大きな足音が聞こえた。
祐也が近づいてくる。
祐也はカノンを壁に追いつめた。
カノンは昨日みたいにキスされると思い、必死に顔をそらした。
すると祐也が
「昨日はごめん。嫌な事してしまって。もうやらないから、心配するな。」
と言ってその場を去ろうとした。
思いもよらない言葉にカノンはきょとんとしていた。
しかし次の瞬間、カノンは言ってしまった。
「いっ、嫌じゃない…よ。」
と。
自分でもびっくりした。口が勝手に動いて、いつの間にかとんでもない事を言っていた。祐也もびっくりしている。
カノンは口をぱくぱくして1人で焦っていた。もう言ったことは取り消し出来ない。再び祐也が近づいてきた。
そして祐也は言う。
「へぇ〜、カノンってこういう趣味してんだね〜。じゃあこれからどんどん命令してやるかんな。覚悟しとけよ!」
祐也はさっきと一変して、ドSの顔になった。

『えぇっ〜!!!
でも、私は気づいた。祐也様が好きってこと。だから昨日はキスされても嫌じゃなかったんだ。ちょっとびっくりしたけど…』
カノンはドMなのかな…?


これから波乱の予感ですっ!!!