I line xx

ゆっくりと準備を済ませ


二人で手を繋ぎ


近くのコーヒーショップまで歩いていく


天気も良くて


寒いのをいいことに


愛果の手を握って歩いた


休日の朝だから


さっきからすれ違う人は


年配の人達ばかりで


すれ違うたびに少しだけ恥ずかしかった


恥ずかしさを隠すように


逢えなかった間の事を話す


俺はバンドやマネージャーの話


愛果は会社の人間関係のこと


コーヒーショップに入って


モーニングを注文する


お互い話す事が沢山あり過ぎて


ずっと話し続けた


とても楽しくて幸せだった


彼女が目の前にいる


それだけで嬉しかった


新曲の話や昨夜のライブの話


彼女が嬉しそうに耳を傾ける


俺はそれが嬉しくて


関係者以外には話さないような事まで


話してしまうのだった


愛果も同じらしい


会社の同僚の話や上司の話


仕事での悩みなど


聞いていて


自分達の生活にも近い所があって


少しほっとした


困ったこともなく


幸せそうな愛果


「良かった。愛果がたのしそうで。」


そう聞くと愛果は嬉しそうな顔をした


「ありがとう、ハル。」


「ハルも楽しそうで嬉しい。」


そう言って笑顔になった


朝食代わりの小倉トーストと卵とパンを食べ終わり


お店を出た


今日は休日


天気も良い


「愛果遠回りして公園に行ってみようよ。」


そう彼女を誘った


嬉しそうに頷くと


俺の手を握って速足に駆けだす


「早く行きたい。」


そう言って俺の手を引っ張る


俺は少し悪戯したくなって


「大丈夫だよ、公園はどっこもいかないよ愛果。」


そう言ってわざとゆっくり歩く


俺は愛果に甘えてみたくなったのだった


「だって久し振りにハルと公園デートだよ


早く行きたい。」


そう言ってグイグイ引っ張ろうとした