I line xx

会場に入り


バンドのメンバーと一緒に


演奏の準備を始めた時


本当にそう思ったんだ


会場で楽器のセッティングをして


皆で一通りの曲を演奏した


マネージャーが近くのコーヒーショップで


コーヒーを買ってきてくれたので


きりが良かったので皆で休憩することにした


舞台の上で思い思いの場所に座り


珈琲を飲む


本番前の緊張は少しずつほぐれて


会話は自然と会場の話になった


音の広がり具合や


演奏の順番などを皆で最終確認する


今夜はクリスマスも近いので


気持ちが暖かくなるような


曲を多めにした


一通り打ち合わせが終わり


今度は音楽の話以外の事を皆別々に


話し始めた


食べ物の話から名古屋のお客さんの様子について


するとマネージャーがふざけて


今日はハルの彼女が来るらしいですよと


暴露した


その瞬間、メンバーが声を上げた


ピアノの彼が


「例の曲の彼女ですか?」と言い出した


皆がにやけた顔で俺を見つめる


実は俺はそれがすごく嬉しかった


君の事を話すのはそれだけで


とても嬉しいことだといつも思っている


君の事を話すと


俺はいつも何故か幸せな気持ちになるんだ


ましてや大切だなと思える人達と


君の事を話すことができるのは


なんて幸せなんだろう


嬉しくてにやけてしまうのを


ごまかすように


ワザとそっけない言い方で


俺はまーねと言った


そして話の流れを変える様に


今日はよろしくと皆に頭を下げた


俺の大切な人達の最高の演奏を


君に聴かせたかったんだ