I line xx

急いで食事を済ませると


店を飛び出す


小走りで地下街へともぐりこむ


信号がない分時間のロスが少ないのだ


クリスタル広場からライブハウスに一番近い出口があるので


そこへ向かった


金曜日の夕方


季節のせいか地下街は沢山の人で溢れていた


クリスタル広場も沢山の人がいて


人の波を読みながら


目的の場所へと向かう


嬉しくて地上への階段を駆け上がる足も


スキップをしているように軽く


まさに空を跳べるような気がした




外に出て歩道を西に向かう


信号二つ先がライブハウスだった


近づいていくとお店の前は小さな人だかりができていた


入口をバックに写真をとる女性の二人連れや


待ち合わせの相手に電話を掛ける男性


皆嬉しそうに笑っていた


ハル、やっぱりあなたはすごい


心からそう思った


入口に列ができていたので一番後ろに並んだ


順番に手続きを済ませ席に案内された


ステージに向かって真ん中の後方


後ろから三列目の席になった


椅子に座ると上着を脱いで


早速ラインでハルに席の場所を伝えた


お疲れさま


そう彼からメッセージが来た


入口で注文した飲み物が運ばれてきたので


飲みながら店内を観察した


小さな補助灯が床の赤い絨毯に丸い影を作って


椅子の間の通路を照らしている


ステージの上にはドラムとピアノがそれぞれ両脇に


真ん中をむくように並べられている


真ん中にはスタンドマイクが一本立っていた


ステージの後方から音合わせのギターの音がしたり


ステージの上を黒いシャツを着た


スタッフの人が行ったり来たりしている


それをみているだけでもうすぐ始まるのだと


嬉しくてワクワクしはじめた