その日は前の晩から


あまり寝れなかった


久し振りのハルのライブのある朝


起きて一番にハルにラインでメッセージを送った


天気の良い12月初めの朝は


まだ暗くて、ベットの中で


メッセージの交換をするのに丁度よかった


「おはよ。」


ハルにそう送るとすぐに返事が来た


「気をつけて名古屋にきてね。」


ラインをしながら


朝食の準備とお弁当をつくる


今夜は仕事帰りに直接ライブハウスに行く


黒のレギパンにTシャツそして


ネイビーのシャツを羽織った


ライブに行くときは勿論シャツは脱いでいく


その上に黒の皮ジャンを羽織る


「今日は楽しみにしてるね。」


そうメッセージを送った


「遅刻するなよ。」


そう返事がきた


ふざけているように送ってきたけど


ホントは本当に心配している


それがとても嬉しかった


愛してるよハル


貴方を好きになって良かった


本当にそう思っているんだ


ハルが風邪で倒れて一か月


逢いたい気持ちを


ラインと電話でなんとか耐えてきた


今夜ようやく彼の顔を見ることができる


この前の週末に部屋の掃除もしたから


今夜は一緒に帰って来れるといいな


明日は土曜日


仕事も休みだった


今夜一緒に帰ろう


ホントはそうメッセージを送りたいのに


断られるのが怖くて


その事に触れられない


素直じゃないな


そう心の片隅で自分に呟いた