「あ」 急に思い出したような声を出した。 「?どうしたんですか?」 「わ、私。ここに引っ越してきたばかりなので、あの。」 「あれー?まさかの」 十七夜さんが思っている通りだ。 「私、自分の家の場所がわかんないです 道に迷って繁華街の方に行っちゃって……。 あ、だから曇天に捕まったのかも」