白い狐は出会いの季節



光さんの顔が間近に来る。
何か渦巻いているようにも見える目が、目線が私を捉えて離さない。





「総長も見たでしょ!?見てよ僕のお気に入りのこの銃も粉々だよ?」




は?銃が粉々?



目線を下げる。


足元には何か割れたような黒い部品が散乱していた。


……これ、銃なのか?




私が壊したのか?



「……。」



「あれ?なんで不思議そうな顔するの?

さっき君が壊したんだよ、ついでに銃弾も全部避けられたしね。

漫画の中だけの話だと思ってたよ!驚き通り越して感動しちゃった」