「曇天が大変な目にあったとは聞きました。ですがただ怒りを一方的にぶつけられても何も始まりません。
何があったか、詳しく聞かせてくれませんか?」
真唯が一つ一つ言葉を選んで、相手を宥めるように言った。
何があったか、聞かせてくれ?
真唯が一番知ってるのに、ここでベラベラと昨日あった事すべて話してしまえば真唯も、私もいよいよ居場所が無くなる。
そうだ、冷静に行かなきゃ。
私は後悔のない選択をしなきゃならないんだ。
「はぁ?!なんだお前いきなり聖女ぶりやがって!!!
舐めてると、」
前言撤回。
「いい加減してよ。言ったでしょ曇天の事も都合もどうでもいいって。
言えばいいじゃん、
私に変に突っかかって拉致って私刑しようとしたら、銃持ってた変な人たちに見つかって大変な目にあったって。為す術もなくズタボロになった挙句、私からは逃げられて、ってね。」
気がついたら口から零れ出ていた。
まるで泥の中で這いずるミミズでも見るかのように私の目はそいつを見下していた。
真唯は顔を青白くして、「あってなくもない、ですけど」と、呟いた。
