しばらくなでているとお腹を蹴られた感じがした。

「今、今蹴ったよな!?」

興奮気味で聞いてくるゆづ。

「うん、蹴ったよ。」

嬉しそう…。

最近はお腹の子供しか興味が無い。

私のことはもうどうでもよくなったのかな。

私はゆづの服の裾を摘む。

「どうした?」

「子供だけじゃなくて私も見てよ…。」

恥ずかしさを堪えて言う。

「もしかして嫉妬?」

「違う!!ただ最近構ってくれないから…。


そう言うとふふっと笑うゆづ。

「お前、本当に可愛いやつだなぁ!!」

「はぁ!?」

な、なんだそれ!?

「大丈夫。俺はお前を見てるから。」

昔はそんなこと言わなかったくせに…。

「ずるい…。」

「俺はずるい人間だよ。」