「乃莉!!アンタ何してるの!!?」

乃莉に近づいてくる明らかに怒っている1人の女性の人。

「ご、ごめんなさい…。」

「この後は、取引先と食事なのにアンタの身勝手な行動のせいで遅れたらどうするの!!」

「ちょ…落ち着いてください…。」

ゼーゼーと息をしながら女性の肩に手を置く男の人。

さっき、乃莉に近づいた爽やかな人だ。

「凌牙さん、走ったんですか!?発作が起きたら…。」

「大丈夫だから…。それより、この方達は…。」

なんていえばいいんだ…。

元カレ…?

「えっと…同級生です……。」

「枢木凌牙と申します。乃莉の婚約者です。」

婚約者…?

結婚したんじゃないのか…?

夫婦になったんじゃ…。

「えっと…こちらは俺の秘書の…赤城翔子(Akagi Syouko)さんです…。」

凌牙さんが名前を言った途端俺らは固まった。

なぜなら、赤城翔子は和希の母親だった奴。

「あ、和希!!!!」

蒼乃さんが和希の名前を呼んだとき和希は遠くまで走っていた。

蒼乃さんが和希を追いかける。

俺達も蒼乃さんのあとを追いかけようとした。

「あ、あの…!!」

「はい…?」

「これ、俺の電話番号です。乃莉のこと知りたかったら電話してきてください。」

「ありがとうございます!!」

俺はお辞儀をし和希のところへ向かった。