「なに、乃莉に別れてでも言われたか?」

俺は黙り込んでしまった。

「図星かよ…。でも、あいつから別れ話するとか喧嘩とかしたの。」

「いや。」

「咲真にとられたとか。」

「は?」

「知らないの?咲真、乃莉の事好きなんだよ。」

乃莉は咲真にくっついて行った?

「ねぇ!?乃莉どこに行ったか知らない!?」

蒼乃さんが大きな声で聞いてきた。

「別れたから知らない。」

「はぁ!!?あんたが言ったの!?」

「あっちから。」

「嘘言わないで!!乃莉はアンタのことが好きなのに…そんな事いうはずが無い!!」

「んなの知るかよ……。」

「蒼乃落ち着けよ。なんで乃莉を探してるの?」

「乃莉のケータイが繋がらないの。現在使われておりませんって…。私の机の中に髪留めと手紙が書いてあって文末にばいばいって…。」