私は誰もいない屋上に入った。

あぁー。

やっちゃったよ。

さすがに叩くのは駄目だった。

フェンスに寄りかかりずるずると滑りながら座った。

「へー。屋上開いてんだ。」

「ゆづ…。」

「不良だな。1時間目サボるなんて。」

「うん…。受ける気にならなくて…。」

「そっか。」

そう言って私の隣に座った。

「ん。」

ゆづが私に下にある紙パックの自販機にあるコーヒーを買って来てくれた。

私はこのコーヒーが好きだ。

「ありがと。」

私はストローを刺してのみ始めた。

ほろ苦い味が癖になる味。