LOVE&LIFE

「乃莉か……?」

少し低い声で乃莉を呼ぶ声がした。

声のする方を向いてみるとそこにはカッコイイおじさんがいた。

見た目30代だけど。

頼人さんはその人を睨んでいて乃莉は俺のカーディガンの裾を掴んだ。

その手は震えていて、俺は乃莉の手を握った。

「おかえりなさいませ。旦那様。」

母さんはそう言ってお辞儀した。

ってことは、コイツが乃莉の父さんかよ。

後ろには、ハデハデな女の人がいた。

「乃莉、帰ってるんだったら連絡しなさい。」

「お母さんの墓参りに来ただけよ。あんたに会うために来たわけじゃないし。」

「あんたとはなんだ!!俺は乃莉を育てた親なんだぞ!!!」

「育ててないくせに偉そうな口きかないでよ!!!あんたなんか嫌いよ!!!!」

「乃莉落ち着けって…。」

こんなに怒ってる乃莉初めて見た。