何時間たったのかわからないころ、手術室のランプが消えた。
先生が出てきた。
「ルイさんの状況についてご説明します」

私たちは、部屋に連れて行かれた。
「ルイさんは、頭を強打したため大変危険な状態でした。なんとか一命をとりとめましたが…寝たきりの状態です。」
「!!」
「え、じゃあルイは…どうなるんですか!?」
「この先なにが起こるかわかりませんが…目覚めるまで、私たちにはなにもできません。」
「それってどういう…」
「単刀直入に申し上げますと…目覚めなかったら…覚悟してください。奇跡的に、後遺症は残りませんが油断は禁物です。」
もう、なにも言えなかった。言葉がでないって、こういうことなんだと思った。
自分はなにを、どのように、生きていけばいいの…
今日は日曜日だけど、明日から学校に行く余裕。というか、生きていくことができないと思った。
みんな、泣いていた。いや、泣くことしかできなかったんだ…
「ちょっと、飲み物買ってくる」
そう私は言って、部屋を出た。
廊下を少し歩いたところで、さっきルイの近くにいた看護師さんに会った。
「あの…ルイさんの彼女さんですよね??私、ルイさんを担当させていただくことになりました。斎藤です。」
「あ、えっと…神崎あおいです」