高校二年生になって春。私は、父の仕事の都合で別の高校に転校することになった。
高校二年生にもなると、もうクラスではグループが完全に決まっている頃だろう。
「…はぁ。友達できるかな?彼氏も欲しいし…」
そうぼやきながら私、佐倉ソラは新しい通学路を1人歩く。
皆スカートが膝上だ。
(わっ、私もスカート膝上とかやりたいけど、お母さんが亡くなってから1人で育ててくれた父が、心配するかもしれないから、できないな)
学校につき、私は職員室へ向かった。
「あの、今日からこの学校に転校することになった佐倉ソラです」
「ああ、君が佐倉さんだね」
「はい」
「私は、担任の小坂透だ。よろしくね」
「よろしくお願いします」
担任の小坂先生は、27歳くらいで、身長も180cmはありそうで、何よりイケメンだ。笑顔がすごく爽やかでカッコイイ。もうこれだけで、この学校に転校してきてよかったと思う。
1通り挨拶をすました後、私は小坂先生の後をおい、2年5組と書かれた教室の前まで案内された。
(ここが、私の新しい教室)
どんな人がいるのだろうと、期待に胸を膨らませていたのだが…
「こっ、こんにちは!佐倉ソラです。よろしくお願いします!」
皆ギャルや不良のような風貌だった。
(こっ、怖い!(泣))
私は、もう帰りたい気持ちになる。
(私の学校生活、無事に過ごせるのかな…)