どれ位気を失っていたんだろう 気がつくと白い天井が見えた。 そこが保健室だと気づくのにそう時間はかからなかった 壁にかけられた時計は 午後4時を示す。 誰が運んでくれたのだろう その疑問だけが残る。 しかし好きだった裕翔に殴られたことを ぼんやりと思い出すと 涙がこみ上げてきて 誰もいない保健室でこっそりと泣いた こみ上げる涙と嗚咽だけが ただ、静かなその空間に響いていた