「ねぇ、あのさぁ。そこ邪魔なんだよね?」

ガヤガヤうるさい女子の後から聞こえた声。
この声は……

「は?一宮さん?なに?聞こえなかったぁー」
「え?いつからいたの?ちっちゃくて見えなかったー」

そう。こいつは一宮…なんだっけ?
背が小さくて三つ編みのメガネチャン。
俺の隣の席のやつ。
なんつーか、コイツ友達いない…?

……女子のあの言い方。随分嫌われてるんだな。

チラッ
一宮を見ると女子に囲まれてる。
大変そう。