くるみは、黙って、眼の前に置かれた、彼のワイシャツと、自分のブラウスを眺めていた。ワイシャツの血は、すでに、黒くなりかけている。これだけ汚したところから考えると、彼の右手の出血は、相当ひどいのではあるまいか? 彼女ははタンスの上の救急箱を下におろした。会社の健康保険組合から給付されたものだ。