「あー、クラス替えやだなぁ...」
「まぁ、前のクラスがよかったよね〜。」
中学2年生になった、始業式の朝。
吹奏楽部の朝練を終えて、張り出してあるクラス替え発表を見に、同じ吹奏楽部のすみれと昇降口まで向かっている間、ずっと憂鬱だった。
「まぁすがのはどこでも平気でしょ!」
笑顔でそう言ってくるすみれに、私は
「うぅん、まぁ...」
と曖昧に答えるしかなかった。

本当に前のクラスは楽しかった。
だから逆に本当にクラス替えをしたくなかったのだ。