しかし、翌日の朝の浩介はつまらなそうな顔をしていた。

「誰も知らないって」

「2年じゃないのか」

「後輩も知らないって」

「1年でもないのか」

鈴木蘭子は一つ上の先輩である可能性が濃厚だ。

「放課後調べるよ」

1学年分くらいの名簿なら目を通せるだろう。

「席つけよ〜」

担任の緩い掛け声と共に今日という1日が始まった。