恋 × 練習

私だって、好きでこうなった訳じゃない。
私だって、あの子が彼と付き合ってるだけなら、許している。



…なのに、あの子は。





「一月、おはよ。」



私が2年生の頃、付き合ってる先輩が居た。
先輩は、一つ年上で、年下の私に対してすごく優しかった。



あの子と先輩はよく会うようで、先輩は仲良くしていたらしく。
そこまでは別に何でもよくて。



「今日、話があるから…」



事の始まりはいつだかの放課後。
先輩に言われて、教室でじっと待っていた。



「一月。」



「あ、先輩!話って…。」



先輩が来たことに喜ぶ私に、先輩が告げた言葉は、
私にとってあまりに辛い事だった。



「好きな人が出来たから別れてほしい。」



「え…?」



悲しげな顔で言う先輩に、私は必死で言葉を探すしかなかった。



「あの、私…っ、」



「別れませんから、っ。先輩が別な人が好きでもいいですから!」



先輩は困った様に微笑んでから、分かったと、その場を去っていった。