恋 × 練習

『秋が? …えー?』



「…?ただいま。」



『あー、帰って来ちゃったから、またね?』



「はい。おかえりー。どうだったの?」



俺が家に帰ると、姫桜は突然電話を辞める。
俺がどうとか、言っていたけど何だったんだろう。



「…うん。」



聞こうとしても、そんな事は聞けるはずも無く。
ただ、返事の言葉にもならない一言しか言えなかった。



「ご飯はー?今日カレーだよ。」



「要らない。」



お腹も空いてないし、今は何も考えたくなかった。
手を洗うと、俺は自分の部屋へと向かった。