「ま、待って……!」
いくら暇だからって手伝ってもらうのは悪いよ。
そう思って引き止めたけど……。
「なんか今日の岩本っていつもと雰囲気違うな」
彼は私が何を言っても手伝ってくれるみたいだったので、手伝ってもらうことにした。
職員室まで歩きながら会話をしていると、突然そう言った。
「えっ、そうかな……?」
やっぱり誰から見てもメイクしたってわかるのかな……。
だったら三浦くんもきっと気づいてたよね……?
「うん。可愛いなーって思って」
「へっ!?」
宮田くんに“可愛い”なんて言われるとは思ってなくて、変な声を出してしまった。
「そんなに驚くなって。岩本だって彼氏のためにメイクしてんだろ?」
“彼氏”……。
改めて言葉で聞くと、胸がキュンとした。
そうだよ。
私、三浦くんに“可愛い”って思ってもらいたくて
三浦くんに釣り合う女の子になりたくて
頑張ったんだよ……。

