「……」
だけど。
“釣り合ってない”ってのは合ってる。
かっこよくて、人気者の三浦くんと
地味で、いつも教室の端っこにいるような私。
ほんとに付き合ってていいのかな、ってふと思ってしまう。
「黙ってるってことは別れてくれるってことなのね?アンタどんな色目を使って尚哉くんを落としたのか知らないけど
アンタみたいな地味女、尚哉くんには不釣り合いだから」
なんて言ったらいいのかわかんなくて黙ってたら、肯定だと捉えられてしまった。
三浦くんと私は釣り合ってないと思う。
だけど、三浦くんに告白されたのは私なんだよ?
三浦くんが私を選んでくれたってことだけで私は十分だから。
「あの……私、別れたくないです」
彼女たちの反応が怖くて俯く。
「生意気なこと言ってられるのも今のうちなんじゃない?アンタみたいな女、すぐに飽きられるんだから」
そう言うと、彼女は私を強く押して突き飛ばした。
その反動で尻餅をついてしまう。
痛い。
体だけじゃなくて、心も痛いよ……。
だけど、ここで泣いたりはしない。
三浦くんと付き合うことになるってことはこういうことはしょっちゅうあると思う。
だから強くならないと。
私が変わらないと……ダメなんだ。

